ラグビー部を変えた3人へ(チーム三村の軌跡)
2020/03/02
新型コロナウィルスの影響で、多くの学校で休校や短縮などが実施される中、守山高校の卒業式も簡素化されました。そんな中、卒業していったチーム三村の諸君へメッセージを送りたい。
チーム三村は、大勢の部員が集まる守山高校ラグビー部のなかでも7人という少人数のスタートとなった。前チーム齊藤が花園予選ベスト16という結果を残した後からの出発。ラグビー部員は12、3人。もう少しで15人単独チームが組める状況であった。ただ、12、3人の中の半数は、なかなか癖のある生徒ばかり。練習にまじめに取り組むような生徒ばかりではなかった。練習にまじめに取り組まないのは例年通り。まあ、ここからなんとかチームにしていこうと私は思っていました。そんな中、キャプテン三村たちが私のところにやってきました。
「先生、俺らあのグラウンド(一宮光明寺)でもう一度試合がしたい。そのために死に物狂いで練習がしたい。先生がいい加減な生徒を面倒を見てるとき、自分たちはいつも先生待ちになっている。先生、俺らの練習を見てほしい。来年、しっかり部員を入れて15人にするから。そして、一宮で試合をするから。」
守山の生徒たちがこんなことを言うとは、驚きだった。そういう生徒を大切にしたい。こうして、始まったチーム三村。新チームは瀬戸北総合高校との合同チームからスタートしていった。瀬戸北との練習は、彼らにとって新鮮なものだった。いろいろなものを吸収してやろうと熱心に練習をしていた。しかし、単独チームで花園予選に挑む、一宮に戻ってくるという気持ちは常に心の奥に秘められていた。
4月になり、熱心に勧誘した結果、1年生が14人入部した。三村たちは、この部員をとても大切にしていた。彼らの協力なく、目標を達成できないとわかっていたからだ。彼らを中心に、ラグビー部は活気を取り戻した。その影響は、学校中に良い影響を与えることになった。行事などではいつもラグビー部が率先して動き活躍をしている。生徒会長・役員もラグビー部が立候補している。多くの先生たちが「ありがとう、ラグビー部」と言ってくれる。だが、今では、学校の中心であるラグビー部もかつては悪の巣窟のように扱われたこともあった。
三村の代は、経験者4を含む14人が部活に入部した。上の代の人数も多く、人数だけでなく結果も期待できる状態だった。しかし、ある夏、5人もの生徒が不良行為を行った。「ラグビー部が、生徒たちに不良行為をさせた。」そう思われた。残った三村たちも責任を負わされた。謹慎。三村たちは言った。「あいつら全員、悪いことをラグビー部のせいにして辞めてった。どうして、残った自分たちが責任を取らないといけないのか。」3年間の中で最大に悔しい思いをした出来事だった。
そんなどん底を味わった三村たち。くじけず、一生懸命頑張った。キャプテン三村は、人一倍の努力をし、どんどんうまくなっていった。誰よりもチームのことを考え行動した。学校生活もしっかりやった。部活をするために一生懸命勉強もした。掃除も頑張った。課題は完璧。誰よりも早くグラウンドに出ていた。岩本は、どんな場面でも誰にでも挨拶をする一生懸命の生徒。とにかく前向き。どんな時でも明るい。行事では前でパフォーマンスをするほど。そんな姿に、守山高校だけでなく多くの学校の先生たちから声をかけてもらった。一番の問題児は山下だった。学年の先生たちを怒らせ、多くの課題を課せられていた。ただ、どんなことがあってもラグビー部は辞めなかった。学校すら辞めようとしていた山下。あるとき、先生たちを怒らせ、多くのの課題を週末やってこいという難題を与えられた。私は、「もうしんどいよな。俺には頑張れって言えない。もう辞めても良いぞ。」というと山下は「自分は部活を続け、学校を続けてきたことで夢を見つけました。その夢があるから辞めません。この課題もやり切ります。」失敗やおふざけが度が過ぎる山下だったが、徐々に応援してやりたい生徒になっていった。こうした3年生の姿に下級生も引っ張られ、徐々にラグビー部の風向きが変わっていった。
かつて、「ラグビー部=悪」と思われていたチームが「守山高校はラグビー部でもっている」と言われるようになった。部活の転換期。学校の中心的な存在になるために彼らは尽力してくれた。そして、見事、学校の中心にはラグビー部がいる状況を作ってくれた。そんな彼らの功績は大きい。たった3人だったが、どの代よりも守山高校ラグビー部に対する貢献度は高い。高校を卒業し様々なステージに行くが、私には君たちが多くの舞台で活躍する姿が目に見える。なぜなら、守山高校のラグビー部を変えた力があるからだ。最後に、
チーム三村諸君
ありがとう。そして、卒業おめでとう。
チーム三村は、大勢の部員が集まる守山高校ラグビー部のなかでも7人という少人数のスタートとなった。前チーム齊藤が花園予選ベスト16という結果を残した後からの出発。ラグビー部員は12、3人。もう少しで15人単独チームが組める状況であった。ただ、12、3人の中の半数は、なかなか癖のある生徒ばかり。練習にまじめに取り組むような生徒ばかりではなかった。練習にまじめに取り組まないのは例年通り。まあ、ここからなんとかチームにしていこうと私は思っていました。そんな中、キャプテン三村たちが私のところにやってきました。
「先生、俺らあのグラウンド(一宮光明寺)でもう一度試合がしたい。そのために死に物狂いで練習がしたい。先生がいい加減な生徒を面倒を見てるとき、自分たちはいつも先生待ちになっている。先生、俺らの練習を見てほしい。来年、しっかり部員を入れて15人にするから。そして、一宮で試合をするから。」
守山の生徒たちがこんなことを言うとは、驚きだった。そういう生徒を大切にしたい。こうして、始まったチーム三村。新チームは瀬戸北総合高校との合同チームからスタートしていった。瀬戸北との練習は、彼らにとって新鮮なものだった。いろいろなものを吸収してやろうと熱心に練習をしていた。しかし、単独チームで花園予選に挑む、一宮に戻ってくるという気持ちは常に心の奥に秘められていた。
4月になり、熱心に勧誘した結果、1年生が14人入部した。三村たちは、この部員をとても大切にしていた。彼らの協力なく、目標を達成できないとわかっていたからだ。彼らを中心に、ラグビー部は活気を取り戻した。その影響は、学校中に良い影響を与えることになった。行事などではいつもラグビー部が率先して動き活躍をしている。生徒会長・役員もラグビー部が立候補している。多くの先生たちが「ありがとう、ラグビー部」と言ってくれる。だが、今では、学校の中心であるラグビー部もかつては悪の巣窟のように扱われたこともあった。
三村の代は、経験者4を含む14人が部活に入部した。上の代の人数も多く、人数だけでなく結果も期待できる状態だった。しかし、ある夏、5人もの生徒が不良行為を行った。「ラグビー部が、生徒たちに不良行為をさせた。」そう思われた。残った三村たちも責任を負わされた。謹慎。三村たちは言った。「あいつら全員、悪いことをラグビー部のせいにして辞めてった。どうして、残った自分たちが責任を取らないといけないのか。」3年間の中で最大に悔しい思いをした出来事だった。
そんなどん底を味わった三村たち。くじけず、一生懸命頑張った。キャプテン三村は、人一倍の努力をし、どんどんうまくなっていった。誰よりもチームのことを考え行動した。学校生活もしっかりやった。部活をするために一生懸命勉強もした。掃除も頑張った。課題は完璧。誰よりも早くグラウンドに出ていた。岩本は、どんな場面でも誰にでも挨拶をする一生懸命の生徒。とにかく前向き。どんな時でも明るい。行事では前でパフォーマンスをするほど。そんな姿に、守山高校だけでなく多くの学校の先生たちから声をかけてもらった。一番の問題児は山下だった。学年の先生たちを怒らせ、多くの課題を課せられていた。ただ、どんなことがあってもラグビー部は辞めなかった。学校すら辞めようとしていた山下。あるとき、先生たちを怒らせ、多くのの課題を週末やってこいという難題を与えられた。私は、「もうしんどいよな。俺には頑張れって言えない。もう辞めても良いぞ。」というと山下は「自分は部活を続け、学校を続けてきたことで夢を見つけました。その夢があるから辞めません。この課題もやり切ります。」失敗やおふざけが度が過ぎる山下だったが、徐々に応援してやりたい生徒になっていった。こうした3年生の姿に下級生も引っ張られ、徐々にラグビー部の風向きが変わっていった。
かつて、「ラグビー部=悪」と思われていたチームが「守山高校はラグビー部でもっている」と言われるようになった。部活の転換期。学校の中心的な存在になるために彼らは尽力してくれた。そして、見事、学校の中心にはラグビー部がいる状況を作ってくれた。そんな彼らの功績は大きい。たった3人だったが、どの代よりも守山高校ラグビー部に対する貢献度は高い。高校を卒業し様々なステージに行くが、私には君たちが多くの舞台で活躍する姿が目に見える。なぜなら、守山高校のラグビー部を変えた力があるからだ。最後に、
チーム三村諸君
ありがとう。そして、卒業おめでとう。
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